動画編集用のパソコンを選ぶとき、「メモリって何GBあればいいの?」と迷う方は多いのではないでしょうか。CPUやGPUに注目しがちですが、実はメモリの容量が編集の快適さを大きく左右します。
結論から言うと、動画編集のメモリは最低16GB、おすすめは32GBです。8GBでは編集中にカクカクになったりフリーズしたりするリスクが高いので、絶対に避けてください。
この記事では、メモリの役割から用途別の目安、増設方法まで詳しく解説します。メモリ選びで後悔しないために、ぜひ参考にしてみてください。

メモリの役割をわかりやすく解説
メモリ(RAM)は、作業中のデータを一時的に置く場所です。よく「作業デスク」にたとえられます。デスクが広ければたくさんの書類を同時に広げられるように、メモリが大きければ多くのデータを同時に処理できます。
動画編集ソフトは、動画素材・エフェクト・プレビュー映像などを常にメモリ上に展開しています。メモリが足りないと、データをSSDやHDDに退避させる(スワップ)ため、処理速度が著しく低下します。
つまり、CPUやGPUがどんなに高性能でも、メモリが不足していればその性能を活かしきれません。メモリは動画編集環境のボトルネックになりやすいパーツなのです。
用途別メモリの目安
| メモリ容量 | 対応可能な編集 | 評価 |
|---|---|---|
| 8GB | フルHDの簡単なカット編集 | ギリギリ(非推奨) |
| 16GB | フルHD編集全般 | 最低ライン |
| 32GB | 4K編集・複数ソフト同時使用 | おすすめ |
| 64GB以上 | 8K素材・After Effects | プロ向け |
8GB:ギリギリで非推奨
フルHDの簡単なカット編集なら動くことは動きますが、テロップやエフェクトを増やすとすぐに限界が来ます。ブラウザやBGM用の音楽プレーヤーを同時に開くだけでメモリが逼迫します。動画編集メインのPCでは8GBは避けるべきです。
16GB:最低ライン
フルHD編集であれば16GBで問題なく作業できます。Premiere ProやDaVinci Resolveも普通に動きます。予算を抑えたい方は、まず16GBで始めて後から増設する方法もあります。
ただし、4K素材を扱うと16GBでは厳しい場面が出てきます。将来的に4K編集を視野に入れているなら、最初から32GBを選んだほうがコスパが良いです。
32GB:一番おすすめ
迷ったら32GBを選んでおけば間違いありません。4K編集にも対応でき、Premiere ProとAfter Effectsを同時に開いても余裕があります。ブラウザで参考動画を見ながら編集する、といったマルチタスクも快適にこなせます。
64GB以上:プロ向け
8K素材を扱う方やAfter Effectsでモーショングラフィックスを制作する方向けです。After Effectsはメモリをプレビューのキャッシュに大量に使うため、64GB以上あると作業が格段に快適になります。普通のYouTube動画の編集では、ここまでの容量は必要ありません。

編集ソフト別のメモリ推奨量
各編集ソフトの公式推奨メモリ量をまとめました。
| 編集ソフト | 最小要件 | 推奨 |
|---|---|---|
| Adobe Premiere Pro | 8GB | 16GB以上(4Kは32GB推奨) |
| DaVinci Resolve | 8GB | 16GB以上 |
| After Effects | 16GB | 32GB以上 |
| Final Cut Pro | 8GB | 16GB以上 |
公式の最小要件を満たしていれば「起動はする」のですが、快適に作業できるかは別の話です。実際の作業では公式推奨量の1.5〜2倍を確保するのが理想です。
メモリの増設方法
デスクトップPCの場合
デスクトップPCのメモリ増設は比較的簡単です。ケースを開けて、メモリスロットに差し込むだけで完了します。作業時間は10〜15分程度です。
- メモリの規格(DDR4 / DDR5)を確認する
- 空きスロットがあるか確認する
- マザーボードが対応する最大容量を確認する
- デュアルチャンネルにするなら同じ容量×2枚で購入する
ノートPCの場合
機種によっては底面パネルを外して増設可能なモデルもあります。ただし、MacBookはメモリがオンボードで増設不可です。購入時に必要な容量を選んでおく必要があります。
ノートPCの場合は購入前にメーカーの仕様書で増設可否を確認してください。最近のノートPCはメモリがはんだ付けされていて増設不可なモデルが増えています。

メモリだけ増やしても意味がないケース
- CPUが古い・低スペックだとメモリを増やしても処理速度は改善しにくい
- HDDのままだとデータの読み書きがボトルネックになる(SSD必須)
- GPUが非力だとプレビューのカクつきはメモリ増設では解消しない
メモリは重要なパーツですが、PC全体のバランスが大切です。メモリだけ64GBに増やしても、CPUが古ければ編集は重いままです。CPU・メモリ・GPU・SSDの4つをバランスよく揃えることを意識してください。
メモリの価格相場
| 容量 | DDR4(相場) | DDR5(相場) |
|---|---|---|
| 16GB(8GB×2) | 約4,000〜6,000円 | 約6,000〜9,000円 |
| 32GB(16GB×2) | 約8,000〜12,000円 | 約12,000〜18,000円 |
| 64GB(32GB×2) | 約16,000〜24,000円 | 約25,000〜35,000円 |
メモリの価格は年々下がっています。32GBでも1万円前後で購入できるので、コスパを考えるなら32GBがベストな選択です。
よくある質問(Q&A)
Q. メモリ16GBと32GBで体感差はありますか?
A. フルHD編集だけなら体感差は小さいですが、4K素材を扱ったり複数ソフトを同時に使ったりすると明確に差が出ます。ブラウザで調べ物をしながら編集する場合も32GBのほうが快適です。
Q. メモリは4枚挿しと2枚挿しどちらがいいですか?
A. 2枚挿し(デュアルチャンネル)が基本です。将来の増設を考えると、16GB×2枚の方が空きスロットを確保でき、後から16GB×2枚を追加して64GBにすることも可能です。
Q. メモリの速度(MHz)は重要ですか?
A. 動画編集においてメモリ速度の影響は容量ほど大きくありません。速度が速いに越したことはありませんが、容量を優先するべきです。DDR4-3200MHz程度あれば十分です。
Q. Mac miniのメモリ16GBで動画編集は大丈夫ですか?
A. Apple Siliconのメモリ管理は効率的なので、16GBでもWindowsの16GBよりは快適に動作します。ただし4K編集を頻繁に行うなら24GBまたは32GBモデルを選ぶのが安心です。
Q. ゲーミングPCのメモリは動画編集にも使えますか?
A. はい、問題なく使えます。ゲーミングPC向けのメモリも動画編集用のメモリも、基本的に同じ規格です。RGB LEDが付いているかどうかなどの違いだけで、性能面での差はほぼありません。
Q. メモリが足りているかどうか確認する方法は?
A. Windowsならタスクマネージャー(Ctrl+Shift+Esc)、Macならアクティビティモニタでメモリの使用状況を確認できます。編集中に使用率が90%を超えている場合は増設を検討してください。
まとめ
- 動画編集のメモリは最低16GB、おすすめは32GB
- 8GBは動画編集には不足(フリーズ・カクつきの原因に)
- 32GBあれば4K編集もマルチタスクも余裕
- 64GB以上はAfter Effectsや8K素材を扱う人向け
- デスクトップPCなら後から増設も簡単
- ノートPC・MacBookは購入時にメモリ容量を決める必要あり
メモリは動画編集の快適さに直結する重要なパーツです。迷ったら32GBを選んでおけば後悔しません。デスクトップPCなら後から増設もできるので、まずは16GBで始めて必要に応じてアップグレードする方法もありです。
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