Filmora(フィモーラ)は、初心者向けに設計された動画編集ソフトとして、500万人以上のユーザーに利用されています。ドラッグ&ドロップ中心の操作性が特徴で、初めて動画編集をする方でも直感的に使えると評判です。
とはいえ、初めてソフトを開いたときに「何から手をつければいいのかわからない」と感じる方は少なくありません。基本操作を正しい手順で覚えないと、途中で迷って挫折してしまう原因になります。
この記事では、Filmoraの基本操作を「素材の読み込み」から「書き出し」まで、初心者が迷わない順番で解説します。この手順通りに進めれば、30分で1本目の動画を完成させることができます。

Filmoraの画面構成を把握する
Filmoraを起動して「新しいプロジェクト」をクリックすると、編集画面が開きます。画面は3つのエリアに分かれており、それぞれの役割を理解しておくと操作がスムーズになります。
| エリア名 | 場所 | 役割 |
|---|---|---|
| メディアライブラリ | 画面左上 | 読み込んだ動画・画像・音声素材が表示される |
| プレビューウィンドウ | 画面右上 | 編集中の動画をリアルタイムで確認できる |
| タイムライン | 画面下部 | 素材を並べて編集する作業エリア |
この3つのエリアの関係は「メディアライブラリから素材を選んでタイムラインに配置し、プレビューで確認する」というシンプルな流れです。
Step1:素材を読み込む
まずは編集したい動画ファイルや画像、BGMなどの素材をFilmoraに取り込みます。
読み込み方法
- メディアライブラリの「ここをクリックしてメディアファイルをインポート」エリアをクリックする
- ファイル選択画面が開くので、使いたい素材を選択する
- 「開く」をクリックして読み込み完了
Windowsのエクスプローラー(またはMacのFinder)から、メディアライブラリに直接ドラッグ&ドロップすることもできます。複数ファイルを同時に選択して一括読み込みも可能です。
- 動画、画像、音声など種類の異なるファイルをまとめて読み込める
- 対応フォーマットが豊富で、MP4・MOV・AVI・MKVなどほとんどの形式に対応
- スマホで撮影した縦動画もそのまま編集できる
Step2:タイムラインに素材を配置する
素材を読み込んだら、メディアライブラリからタイムラインに配置します。
- メディアライブラリで使いたい動画クリップを見つける
- クリップをドラッグしてタイムラインにドロップする
- 複数のクリップを使う場合は、表示したい順番に左から並べる
タイムラインに配置されたクリップは、ドラッグで位置を変えたり、順番を入れ替えたりできます。プレビューウィンドウの「再生」ボタンで、現在の編集状態を確認しながら作業を進めましょう。
Step3:不要な部分をカットする
カット編集は動画編集の基本です。「えーと」「あー」といった不要な部分や、撮影の失敗シーンをカットしていきます。
カット方法
- タイムライン上の再生ヘッド(赤い縦線)をカットしたい位置に移動する
- ハサミアイコン(分割ボタン)をクリックしてクリップを分割する
- 不要な部分をクリックして選択し、「Delete」キーで削除する
Filmoraでは削除すると自動で後ろのクリップが詰まるため、ギャップ(空白)を気にする必要がありません。この自動リップル機能のおかげで、初心者でもテンポよくカット編集を進められます。

Step4:テロップ(テキスト)を追加する
テロップを入れると、動画の内容がわかりやすくなり、音声なしでも情報が伝わるようになります。
テロップの追加手順
- 画面上部の「タイトル」タブをクリックする
- 使いたいテロップのデザインを選ぶ(「プレーンテキスト」カテゴリが汎用的)
- タイムラインの映像トラックの上にドラッグ&ドロップする
- タイムライン上に配置されたテロップをダブルクリックする
- テキストの内容、フォント、サイズ、色、位置を編集する
テロップの表示時間は、タイムライン上でクリップの端をドラッグすることで自由に調整できます。
テロップのデザインポイント
テロップは「見やすさ」が最重要です。背景と文字色のコントラストを意識し、文字にアウトライン(縁取り)を付けると、どんな映像の上でも読みやすくなります。
フォントサイズは画面の幅に対して大きすぎず小さすぎず、1画面に2行以内に収めるのがコツです。Filmoraにはおしゃれなテロップテンプレートも多数用意されているので、デザインに自信がない方はテンプレートを活用すると、短時間で見栄えの良いテロップを追加できます。
Step5:BGMを追加する
BGMを入れると動画の雰囲気が一気にプロっぽくなります。Filmoraには無料で使えるBGMライブラリが搭載されています。
BGMの追加手順
- 画面上部の「オーディオ」タブをクリックする
- カテゴリから好みのBGMを選ぶ(ダブルクリックで視聴可能)
- 使いたいBGMをタイムラインのオーディオトラックにドラッグ&ドロップする
- BGMの長さを動画に合わせて調整する
自分で用意したBGMファイルを使いたい場合は、Step1と同じ手順でメディアライブラリに読み込んでから、タイムラインに配置します。
- Filmoraの内蔵BGMは個人利用向けのものが多いため、商用利用時はライセンスを確認する
- BGMの音量はナレーションの邪魔にならない程度に下げる(-15dB〜-20dBが目安)
- 動画の終わりではフェードアウトをかけると自然に聞こえる
音量の調整方法
タイムライン上のBGMクリップにある横線(音量ライン)を上下にドラッグすると、音量を調整できます。ナレーションが入る部分ではBGMを小さく、映像だけの部分では少し大きくするなど、場面に応じて調整すると聞きやすい動画に仕上がります。
Step6:トランジションを入れる
トランジションは、クリップとクリップの切り替わりを滑らかにする効果です。場面転換のタイミングで使うと効果的です。
トランジションの追加手順
- 画面上部の「トランジション」タブをクリックする
- 好みのトランジション効果を選ぶ
- クリップとクリップの間にドラッグ&ドロップする
トランジションを多用しすぎると素人っぽい仕上がりになるため、使用は場面転換のタイミングに限定するのがベストです。迷ったら「ディゾルブ」系のシンプルなトランジションにしておくと、つなぎ目が悪目立ちせず、どんなジャンルの動画にもなじみます。凝った効果を使うのは、演出の意図がはっきりしてからで十分です。
Step7:エフェクトとフィルターを適用する
エフェクトやフィルターを使うと、映像の雰囲気を手軽に変えることができます。
フィルターの適用手順
- 画面上部の「エフェクト」タブをクリックする
- カテゴリから好みのフィルターを選ぶ
- 適用したいクリップにドラッグ&ドロップする
Filmoraには映画風、ヴィンテージ風、ポップ風など、さまざまなプリセットフィルターが用意されています。フィルターは動画全体に統一感を持たせるために、すべてのクリップに同じフィルターを適用するのが基本です。
Step8:動画を書き出す
編集が完了したら、動画ファイルとして書き出します。
書き出し手順
- 画面上部の「エクスポート」ボタンをクリックする
- 出力形式を選択する(MP4が最も汎用的)
- 解像度を設定する(YouTube用は1080p推奨)
- 保存先フォルダを指定する
- 「エクスポート」をクリックして書き出し開始
- YouTube用:MP4形式、1080p(1920×1080)、フレームレート30fps
- Instagram用:MP4形式、1080×1080(正方形)または1080×1920(縦長)
- 高画質保存:解像度を4K(3840×2160)に設定し、ビットレートを高めに設定
- ファイルサイズを抑えたい場合:ビットレートを下げるか解像度を720pにする

知っておくと便利なFilmoraの機能
自動文字起こし(AI字幕生成)
Filmoraの自動文字起こし機能を使えば、動画内の音声をAIが自動でテキストに変換してくれます。手作業で字幕を入力する時間が大幅に短縮されるため、特にトーク系の動画で威力を発揮します。
使い方は、タイムライン上のクリップを右クリックして「自動文字起こし」を選択するだけです。生成された字幕は後から編集できるので、誤変換があっても修正は簡単です。
スピードランプ
動画の速度をなめらかに変化させる「スピードランプ」機能を使うと、映画やMVのような演出が簡単にできます。タイムライン上のクリップを右クリックして「スピード」→「スピードランプ」から、プリセットを選ぶだけで適用できます。
キーフレームアニメーション
画像やテキストに動きをつけたい場合は、キーフレーム機能を使います。開始点と終了点で位置やサイズを指定すると、その間を自動でアニメーションしてくれます。例えば、商品画像をゆっくりズームインさせたり、テロップをスライドインさせたりする演出が簡単に作れます。
画面分割(スプリットスクリーン)
Filmoraの画面分割機能を使うと、画面を2分割・3分割・4分割にして、複数の映像を同時に表示できます。ビフォーアフターの比較や、複数の視点を同時に見せたいときに便利です。プリセットのレイアウトが用意されているので、ドラッグ&ドロップで簡単に設定できます。
AIノイズ除去
屋外で撮影した動画や、マイクの性能が十分でない環境で録音した音声には、ノイズが含まれていることがあります。Filmoraの「AIノイズ除去」機能を使えば、ワンクリックで背景ノイズを軽減し、クリアな音声に仕上げることができます。
初心者がやりがちな失敗と対策
プロジェクトの保存を忘れる
Filmoraにも自動保存機能はありますが、念のためこまめに「Ctrl + S」(Macは「Command + S」)で手動保存しておくと安心です。特に、大幅な編集を加えた後や、長時間作業した後は必ず保存しましょう。PCの突然のフリーズや停電で作業が失われるのを防げます。
テロップが見づらい
背景の色とテロップの文字色が近いと、文字が読みにくくなります。対策として、文字にアウトライン(縁取り)を付けるか、テロップの背景に半透明の帯を入れると、どんな映像の上でも文字がはっきり見えるようになります。テロップのフォントサイズは、スマホの小さい画面でも読めるサイズ(画面幅の3〜5%程度)を意識するのがポイントです。
書き出した動画の画質が悪い
書き出し時に解像度やビットレートの設定が低いと、画質が劣化して見えることがあります。YouTube用であれば、解像度1080p、ビットレートは8Mbps以上に設定しておけば十分な画質を確保できます。
覚えておくと便利なショートカットキー
| ショートカット(Windows) | 機能 |
|---|---|
| スペースキー | 再生 / 一時停止 |
| Ctrl + B | クリップを分割 |
| Ctrl + Z | 元に戻す |
| Ctrl + Y | やり直す |
| Ctrl + S | プロジェクトを保存 |
| Ctrl + E | 動画を書き出す |
| Delete | 選択したクリップを削除 |
最低限「スペースキー」「Ctrl + B」「Ctrl + Z」の3つだけ覚えておけば、基本的な編集作業は効率的に進められます。慣れてきたら他のショートカットも少しずつ覚えていきましょう。

まとめ
Filmoraの基本操作は、「素材の読み込み」→「タイムラインに配置」→「カット編集」→「テロップ追加」→「BGM追加」→「書き出し」の6ステップで完結します。
すべての操作がドラッグ&ドロップで行えるため、動画編集が初めての方でも30分あれば1本目の動画を完成させることが可能です。まずは練習用の短い動画で基本操作を試してみてください。操作に慣れたら、トランジションやエフェクトを加えて、よりクオリティの高い動画作りに挑戦していきましょう。

