DaVinci Resolveは無料で使えるプロ級の動画編集ソフトですが、「画面が複雑で何から始めればいいかわからない」と感じる初心者の方が非常に多いです。
DaVinci Resolveの編集は「メディアページで素材を読み込む→カットページで編集する→デリバーページで書き出す」の3ステップが基本です。この3つの流れさえ覚えれば、基本的な動画は作れるようになります。
この記事では、DaVinci Resolveのインストールから動画完成までを、初心者向けにステップバイステップで解説します。

DaVinci Resolveのインストールと初期設定
ダウンロードとインストール
DaVinci Resolveは公式サイトから無料でダウンロードできます。ダウンロードページにアクセスすると「DaVinci Resolve」(無料版)と「DaVinci Resolve Studio」(有料版)の2つが表示されます。まずは無料版を選んでください。
ダウンロードにはメールアドレスの登録が必要です。登録後、お使いのOS(Windows/Mac/Linux)に合ったインストーラーがダウンロードされます。インストーラーを実行し、画面の指示に従って進めればインストールは完了します。
日本語表示への切り替え
初回起動時に英語表示になっている場合は、以下の手順で日本語に切り替えられます。
- メニューバーの「DaVinci Resolve」→「Preferences」をクリック
- 「User」タブ→「UI Settings」を開く
- 「Language」のドロップダウンから「日本語」を選択
- ソフトを再起動する
日本語への切り替えは最初に必ずやっておいてください。英語のままだとメニューの意味がわからず、操作に時間がかかります。
DaVinci Resolveの画面構成(7つのページ)
DaVinci Resolveは、画面下部のアイコンで7つのページを切り替えながら使います。初心者がまず覚えるべきは3つだけです。
| ページ名 | 役割 | 初心者の優先度 |
|---|---|---|
| メディア | 素材の読み込みと整理 | 必須 |
| カット | 素早いカット編集 | 必須 |
| エディット | 詳細な編集(マルチトラック) | 慣れてきたら |
| Fusion | VFX・モーショングラフィックス | 上級者向け |
| カラー | カラーグレーディング | 慣れてきたら |
| Fairlight | 音声編集 | 慣れてきたら |
| デリバー | 動画の書き出し | 必須 |
- メディアページ:素材を読み込む
- カットページ:素材をカット編集する
- デリバーページ:完成動画を書き出す

Step1:プロジェクトを作成して素材を読み込む
新規プロジェクトの作成
DaVinci Resolveを起動すると「プロジェクトマネージャー」が表示されます。ここで「新規プロジェクト」をクリックし、プロジェクト名を入力して作成します。
メディアページで素材を読み込む
画面下部のアイコンから「メディア」ページに移動します。ここで編集に使う素材(動画・画像・音声ファイル)を読み込みます。
読み込み方法
- メディアページの左側に、PCのフォルダが表示される
- 使いたい素材が入っているフォルダを開く
- 素材を下部の「メディアプール」にドラッグ&ドロップする
素材は事前にひとつのフォルダにまとめておくと、読み込みがスムーズです。「動画」「BGM」「画像」のサブフォルダを作って整理しておくのがおすすめです。
Step2:カットページで動画を編集する
カットページの画面構成
カットページは、DaVinci Resolveで最も初心者に優しい編集ページです。エディットページより画面がシンプルで、直感的に操作できます。
画面上部にプレビュー、下部にタイムラインが表示されます。メディアプールから素材をタイムラインにドラッグ&ドロップすると、素材が配置されます。
カット編集の基本操作
カット編集は動画編集の最も基本的な操作で、不要な部分を削除して必要な部分だけを残す作業です。
分割してカットする方法
- タイムライン上の再生ヘッド(赤い縦線)を、カットしたい位置に移動する
- ツールバーの「ブレード(ハサミ)」アイコンをクリック、または「Ctrl + B」(Macは「Cmd + B」)を押す
- 素材が分割される
- 不要な部分をクリックして選択し、Deleteキーで削除する
削除すると自動的に隙間が詰まる(リップル削除)ため、手動で素材を移動する必要はありません。
テロップ(テキスト)を入れる
カットページでもテロップを追加できます。
- 画面左上の「タイトル」をクリック
- 「テキスト」をタイムラインの動画トラックの上にドラッグ&ドロップ
- プレビュー画面上のテキストをダブルクリックして文字を入力
- 右側の「インスペクタ」でフォント・サイズ・色を調整
テロップのフォントは太めのゴシック体を使うと、どんな背景でも読みやすくなります。文字に「ストローク(縁取り)」を付けるとさらに見やすくなるので試してみてください。

BGM・音声を追加する
BGMの追加方法は動画素材と同じです。メディアプールから音声ファイルをタイムラインにドラッグ&ドロップするだけです。
音量の調整は、タイムライン上の音声クリップに表示される横線を上下にドラッグすると変更できます。ナレーションや会話がある動画では、BGMの音量を小さめに設定してください。
トランジション(場面転換効果)を追加する
カットとカットのつなぎ目に「トランジション」を追加すると、場面転換がスムーズになります。
- タイムライン上の2つのクリップの間にカーソルを合わせる
- 表示されるトランジションアイコンをクリック
- 好みのトランジションを選択する
初心者には「クロスディゾルブ」(徐々にフェードして切り替わる)がおすすめです。派手なトランジションは使いすぎると逆効果になるため、シンプルなものを選んでください。
Step3:デリバーページで動画を書き出す
書き出し設定
編集が完了したら、デリバーページで動画を書き出します。画面下部のアイコンから「デリバー」ページに移動してください。
YouTube向けの推奨設定
| 項目 | 推奨設定 |
|---|---|
| プリセット | YouTube(画面上部のプリセットから選択) |
| 形式 | MP4 |
| コーデック | H.264 |
| 解像度 | 1920×1080(フルHD) |
| フレームレート | 30fps |
デリバーページの上部に「YouTube」「Vimeo」「Twitter」などのプリセットが用意されているため、投稿先に合わせてプリセットを選ぶだけで最適な設定になります。
設定が完了したら「レンダーキューに追加」→「すべてレンダー」をクリックすると、書き出しが始まります。

覚えておくと便利なショートカットキー
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| スペースキー | 再生 / 停止 |
| Ctrl + B(Cmd + B) | ブレード(分割) |
| Ctrl + Z(Cmd + Z) | 取り消し(元に戻す) |
| Ctrl + S(Cmd + S) | プロジェクトの保存 |
| Delete / Backspace | 選択クリップの削除 |
| Ctrl + Shift + E(Cmd + Shift + E) | 書き出し画面を開く |
初心者がつまずきやすいポイントと解決策
プレビューがカクカクする
PCスペックが不足している場合、プレビューの再生がカクカクになることがあります。対策として「プロキシメディア」を生成してください。
メディアプールで素材を右クリック→「最適化メディアを生成」を選択すると、軽量な代替ファイルが作成されます。編集中は軽量ファイルで作業し、書き出し時に元の高画質ファイルが使われるため、完成品の画質には影響しません。
書き出した動画の音が小さい
タイムライン上の音声クリップの音量が小さすぎる場合、書き出した動画も音が小さくなります。音量の横線を上に持ち上げるか、インスペクタで「ボリューム」の数値を上げてください。
日本語フォントが表示されない
テロップで日本語を入力する際に、選択したフォントが日本語に対応していないと文字化けすることがあります。フォント選択時に「Noto Sans JP」や「游ゴシック」など、日本語対応フォントを選んでください。
参考:Google Fonts – Noto Sans JP
DaVinci Resolveは自動保存機能がありますが、念のためこまめに「Ctrl + S」で保存する習慣をつけてください。特にカット編集の途中でフリーズした場合、保存していないデータは失われてしまいます。
まとめ
DaVinci Resolveは機能が豊富で最初は圧倒されますが、基本の流れは「メディアページで素材を読み込む→カットページで編集する→デリバーページで書き出す」のシンプルな3ステップです。
まずはカットページで短い動画を1本作ってみてください。実際に手を動かすのが上達への一番の近道です。慣れてきたらエディットページやカラーページにも挑戦して、編集の幅を広げていきましょう。

