Adobe Premiere Proをインストールしたけど、画面を開いた瞬間に「何から始めればいいかわからない」と感じた方は多いのではないでしょうか。Premiere Proは機能が非常に多いプロ向けソフトですが、初心者が最初に覚えるべき操作は5つだけです。この5つを覚えれば、基本的な動画は作れるようになります。
この記事では、Premiere Proの使い方を「インストールから動画完成まで」の流れに沿って、初心者向けにわかりやすく解説します。専門用語もその都度説明するので、動画編集が初めての方でも安心して読み進めてください。

Premiere Proのワークスペースを理解する
4つのパネルの役割
Premiere Proの画面は大きく4つのパネルで構成されています。まずはこの4つの役割を理解することが、スムーズな編集の第一歩です。
| パネル名 | 位置 | 役割 |
|---|---|---|
| ソースモニター | 左上 | 取り込んだ素材をプレビューする場所 |
| プログラムモニター | 右上 | 編集中の動画をプレビューする場所 |
| プロジェクトパネル | 左下 | 素材(動画・画像・音声)を管理する場所 |
| タイムライン | 右下 | 実際に編集作業を行う場所 |
最初のうちは「プロジェクトパネル」と「タイムライン」の2つだけ覚えておけば大丈夫です。プロジェクトパネルに素材を入れて、タイムラインに並べて編集するという流れが基本です。
ワークスペースのリセット方法
操作中に誤ってパネルの配置を変えてしまった場合は、メニューバーの「ウィンドウ」→「ワークスペース」→「保存したレイアウトにリセット」で元に戻せます。初心者のうちはパネルを動かしてしまうことが多いので、この操作は覚えておいてください。
Step1:新規プロジェクトを作成する
Premiere Proを起動すると、ホーム画面が表示されます。ここで「新規プロジェクト」をクリックし、プロジェクト名と保存場所を指定します。
- プロジェクト名は内容がわかる名前にする(例:「旅行Vlog_0701」)
- 保存場所は動画素材と同じドライブにすると読み込みが速い
- SSDに保存するとHDDより編集が快適になる
プロジェクトとは「編集の設計図」のようなもので、使用する素材やカットの情報がすべて記録されます。プロジェクトファイル自体は容量が小さいですが、元の動画素材を削除すると編集できなくなるので注意してください。

Step2:素材を読み込む
プロジェクトを作成したら、編集に使う素材(動画・画像・音声)を読み込みます。読み込み方法は主に2つあります。
方法1:ドラッグ&ドロップ
エクスプローラー(Finderの場合)からプロジェクトパネルに、使いたいファイルをドラッグ&ドロップするだけです。最もシンプルで直感的な方法です。
方法2:メニューから読み込む
メニューバーの「ファイル」→「読み込み」をクリックし、ファイルを選択します。複数のファイルをまとめて選択できるので、大量の素材を読み込むときに便利です。
素材を読み込む前に、使う素材をひとつのフォルダにまとめておくと管理が楽になります。「動画」「BGM」「画像」のようにサブフォルダを作っておくとさらに整理しやすいです。
Step3:タイムラインに素材を配置してカット編集する
タイムラインへの配置
プロジェクトパネルにある素材を、タイムラインにドラッグ&ドロップすると素材が配置されます。初めて素材を配置すると「シーケンス」が自動で作成されます。
シーケンスとは「動画の編集台」のようなもので、ここに素材を並べて動画を組み立てていきます。
カット編集の基本操作
カット編集はすべての動画編集の基本であり、この操作だけで動画のクオリティが大きく変わります。不要な部分を削除し、必要な部分だけを残すのがカット編集です。
レーザーツールを使う方法
- ツールパネルから「レーザーツール」を選択する(ショートカットキー:C)
- カットしたい位置でクリックすると、素材が分割される
- 「選択ツール」に切り替えて(ショートカットキー:V)、不要な部分をクリック
- Deleteキーで削除する
インポイント・アウトポイントを使う方法
- ソースモニターで素材をプレビューする
- 使いたい部分の開始位置で「I」キー(インポイント)を押す
- 終了位置で「O」キー(アウトポイント)を押す
- 選択した範囲をタイムラインにドラッグ&ドロップする
参考:Adobe公式 Premiere Proの基本編集操作

Step4:テロップ(字幕)を入れる
エッセンシャルグラフィックスでテロップを作成
Premiere Proでテロップを入れるには「エッセンシャルグラフィックス」パネルを使います。メニューバーの「ウィンドウ」→「エッセンシャルグラフィックス」をクリックしてパネルを表示してください。
テロップの追加手順
- ツールパネルから「テキストツール」を選択する(ショートカットキー:T)
- プログラムモニター上の任意の位置をクリックし、テキストを入力する
- エッセンシャルグラフィックスパネルで、フォント・サイズ・色を調整する
- タイムライン上でテロップの表示タイミングと長さを調整する
テロップを見やすくするコツ
テロップは「読みやすさ」が最優先です。以下のポイントを意識してください。
- 背景が白い場所には暗い色のテロップを使う(逆もしかり)
- テロップの周りに「ストローク(縁取り)」を付けると、どんな背景でも読みやすくなる
- 1つのテロップに文字を詰め込みすぎない(1行15文字以内が目安)
- フォントは太めのゴシック体が動画には合いやすい
Step5:BGM・効果音を追加する
BGMの追加方法
BGMの追加方法は動画素材と同じで、音声ファイルをプロジェクトパネルに読み込み、タイムラインにドラッグ&ドロップするだけです。
BGMはタイムラインの「A(Audio)」トラックに配置します。動画素材は「V(Video)」トラック、音声は「A」トラックと覚えておいてください。
音量の調整
BGMの音量が大きすぎると、ナレーションや会話が聞こえなくなります。タイムライン上の音声クリップに表示されている横線をドラッグすると、音量を調整できます。
ナレーションや会話がある動画の場合、BGMの音量は-20dB〜-25dB程度が目安です。BGMはあくまで「背景の音楽」なので、主役の声が聞こえなくなるほど大きくしないでください。
フリーBGM素材を入手する
YouTubeやSNSに投稿する動画に使うBGMは、著作権フリーの素材を使ってください。著作権のある楽曲を無断で使用すると、動画が削除されたり収益化できなくなったりします。
おすすめのフリーBGMサイトとして、DOVA-SYNDROMEや魔王魂があります。どちらも商用利用OKの楽曲が大量に公開されています。

Step6:動画を書き出す
書き出しの基本設定
編集が完了したら、動画ファイルとして書き出します。メニューバーの「ファイル」→「書き出し」→「メディア」を選択すると、書き出し設定画面が開きます。
YouTube向けの推奨設定
| 項目 | 推奨設定 |
|---|---|
| 形式 | H.264 |
| プリセット | YouTube 1080p フル HD |
| 解像度 | 1920×1080 |
| フレームレート | 30fps(ゲーム実況は60fps) |
| ビットレート | ターゲット16Mbps / 最大20Mbps |
YouTube向けなら「H.264」形式で「YouTube 1080p」のプリセットを選べば、最適な設定で書き出せます。細かい設定がわからなくても、プリセットを選ぶだけでOKです。
覚えておくと便利なショートカットキー
| ショートカット | 機能 |
|---|---|
| スペースキー | 再生 / 停止 |
| C | レーザーツール(カット) |
| V | 選択ツール |
| T | テキストツール |
| I | インポイント |
| O | アウトポイント |
| Ctrl + Z | 取り消し(元に戻す) |
| Ctrl + S | 上書き保存 |
| Ctrl + M | 書き出し画面を開く |
ショートカットキーを覚えると、編集速度が2〜3倍速くなります。最初はスペースキー(再生/停止)、C(カット)、V(選択)の3つだけ覚えておけば十分です。慣れてきたら少しずつ覚えるショートカットを増やしていきましょう。

まとめ
Adobe Premiere Proは機能が多いため最初は戸惑いますが、基本的な編集の流れは「素材を読み込む→タイムラインに並べる→カットする→テロップを入れる→BGMを追加する→書き出す」のシンプルな6ステップです。
- プロジェクト作成と素材の読み込み
- タイムラインへの配置とカット編集
- テロップ(エッセンシャルグラフィックス)の追加
- BGMの追加と音量調整
- 書き出し設定(H.264 / YouTube 1080p)
この5つを覚えれば、YouTubeに投稿できるレベルの動画は十分に作れます。まずは1本、練習用の短い動画を作ってみてください。実際に手を動かすことが上達への一番の近道です。

